積乱雲・噴火監視システム

rairan-boltの画像

情報を必要としている人、 届けなければならない人のために…

近年多発しております発達した積乱雲が起こす局地的な集中豪雨の早期検知や、 火山噴火に伴う噴煙の大きさ・移動方向・移動速度から火山活動の様子が監視できることから、 市町村等の災害時要援護者を含む住民の早期避難を支援し、 災害被害の低減に貢献します。 また、各種屋外イベントでの利用者の避難・誘導への活用や、 防災活動の判断情報としても貢献します。

雷嵐LIVEとは

雷嵐LIVEとはの画像

LIVEはLightning Imager by VHF Emissionの略称です。 大阪大学河崎名誉教授が、1995年から研究開発した「広帯域デジタル干渉計」と呼ばれる装置で、4台のVHFセンサとデータ取得・処理装置で構成され、雷雲内で放電した際に発するVHF波帯電磁波を複数のアンテナが受信し、干渉法から放射源を求める雷監視システムです。その探査範囲は半径30kmで、ひとつの雷撃を1秒間に200,000点まで画像化することができます。(雷嵐BOLTのおよそ200倍の処理能力と高い時間分解能を持つ特徴があります。)

巨大積乱雲とLIVE設営風景の画像

巨大積乱雲と
LIVE設営風景

3次元観測による3Dイメージ動画

雷嵐LIVEによる積乱雲の3次元観測により、局地的短時間集中豪雨や落雷の危険が危惧される場合に、避難誘導や避難経路等のサポート情報を提供するシステムとしても期待されています。

集中豪雨とは

地面付近の暖かく湿った空気が上昇すると温度が下がり、細かい水滴や氷晶となって雲ができ、さらに上昇気流によって発達すると積乱雲になります。積乱雲の中では氷のつぶが激しくぶつかり合って静電気が発生し、やがて帯電した電気は放電します。雷嵐LIVEではこの時の電磁波を複数のLIVEセンサが受信し、各センサの位相差から、放射源を特定します。積乱雲の中の氷のつぶは地上6~7000mの高度に存在し、そこから10分以上かけて地上に落下してくる間に氷が解けて地上では局地的大雨となります。低気圧や前線の影響と地形効果によって、積乱雲が発生・発達を繰り返しながら、限られた地域に激しい雨が降り続くと、時には数百ミリの総雨量となり、河川の氾濫や土砂災害をもたらす集中豪雨となります。近年日本ではこうした集中豪雨による河川の氾濫や土砂災害が毎年どこかで発生しております。

火山活動の検知および監視

火山活動の検知および監視の画像

突然の火山爆発によって吹き上がる火山灰・火山岩・水蒸気などの摩擦電気による放電現象からVHF波帯電磁波を受信し、噴煙の位置特定を行うと共に、噴煙の大きさ・進行方向・上昇速度等の火山噴火情報を提供し、立ち入り危険区域や避難する方向等の避難支援情報を提供します。
現在の噴火活動検知は地震計等のセンサーや監視員の目視観測が主な手法となっておりますが、地震計等は実際の噴火に伴う揺れかの正確性が薄く、また目視の場合では悪天候や夜間においてはさらに検知が困難となっています。それに対し雷嵐LIVEでは、噴煙内の放電路を可視化することで、悪天候や目視が困難な夜間の噴火活動でも、データを継続的に収集し、情報提供できることが特徴です。

平城遷都1300年祭での実績

平城遷都1300年祭での実績の画像

平成22年4月24日から11月7日までの、およそ半年間の平城遷都1300年祭開催期間中に、来場者の安全確保のため、主会場の「平城宮跡」近くに雷嵐LIVEが設営され、会場の半径10キロ以内に雷雲が近づいた際、来場者を安全な場所へ誘導する避難判断情報として使用されました。およそ6ヵ月の期間中に計13回の落雷情報を発表し、13回の落雷が発生。すべて的中しております。

宇宙からの雷観測

2009年に打ち上げられた低軌道人工衛星に搭載されたVHF波帯広帯域波形測定装置(のちの雷嵐LIVE)により、宇宙空間から地球上の100個所以上の地点で10,000パルスを超えるVHF波帯電磁波の観測に世界で初めて成功しております。
また、国際宇宙ステーションから全球雷活動の観測と、高高度放電発光現象(スプライト)の国際共同観測が行われ、VHF波帯広帯域波形測定装置(のちの雷嵐LIVE)を用いて宇宙空間において、雷放電観測が行われました。

各種屋外イベントでの 利用者の避難・誘導への活用や、 防災活動の判断情報として、 近年活発に活動する 活火山の噴火監視として、 「雷嵐LIVE」を活用ください。

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